梅原龍三郎

近所の図書館のリサイクルコーナーに梅原龍三郎『天衣無縫』(求龍堂)の上下巻が並んでいた。
奥付を見ると、1984年発行で、定価は6800円。
梅原龍三郎は愛棋家としても知られた人で、読んでいると、将棋に関する記述をいくつか見つけた。

以下は志賀直哉への手紙。

近所に伊吾の知人で阿部一蔵と云ふ経済学者のブルジョアが別荘にゐる。話し好で暗い電灯の下で十二時頃迄よく話して行く。長岡で電波兵器の工場に関係してゐるが、将来の為に百姓仕事を勉強してゐる。此人将棋は僕より一寸強いらしく余り戦はない。
(昭和十九年五月二日田方郡大仁町大仁ホテル)

他には塚田正夫-大山康晴の名人戦を見に行った話とか、升田幸三との対談とか。

集英社『現代日本美術全集』(12)、「画家とアトリエ」の写真を見ると、梅原龍三郎の部屋には将棋盤が2面積まれ、その上には駒、横には箱と駒台が置かれている。