ノーサイド

昨日の結果は既報の通り、東大5勝、NEC2勝で東大の勝ち。正直なところ驚きました。いまさら書くまでもないが、NECは元奨励会でアマ名人他数多くのタイトルを獲得した瀬川さんと長岡さん、学生棋界のスターであった早稲田の林君、明治の清水上君、立命館の加藤君らを並べたドリームチームである。大将戦のプロ対決、片上-瀬川戦はともかくとして、その他で4-2とは恐れ入るよりない。当日応援に来ていた、私よりさらに大OBの樋田さんに「このチームは歴代の東大の中でも強い方じゃないですか?」と言うと「うーん、そうかもな。わしらのときはリコーに手合違いで勝てなかったしね」。辛口の樋田さんが認めるぐらいだから、現役の皆さんは誇りにしていい。
東大が前回王座戦で優勝したのは8年前。上から東野、久保本、杉原、堀井、今村、下山、松本、落合というメンバーだった。上6人では東野だけ学生個人タイトルがなかった。タイトルがない歴代最初の東大主将とからかわれていた東野は、卒業後にアマ竜王戦で優勝して借りを返した。当時の東大も、決して弱いチームではなかったと思う。ただし早稲田や京大、立命館も強かった。このシーズンの様々なことは、8年経ってもよく覚えている。さして棋歴もない私だが、王座戦通算17勝1敗の成績だけは、いささか誇りに思う。
将棋もラグビーと同じで、長いシーズンは昨日の日本選手権で終わりである。学生将棋に携わる人間は、学生時代が終わるシーズンに一度はノーサイドの長いホイッスルを聞く。社会に出てからは、誰もが変わらぬ情熱を持って将棋に向き合えるわけではない。ラグビーの日本選手権はNECと東芝が6-6の引き分けで、両者優勝だったそうだ。ゆるやかな冬の日のたそがれ、枯れた芝生のにおいの秩父宮ラグビー場は私の寓居からは歩いてすぐ。これから将棋会館に向かう途中で、少しばかり立ち寄ってみたい。

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